レパートリーシアターKAZE2015

レパートリーシアターKAZE春の劇場体験週間・第15回凱旋公演

肝っ玉おっ母とその子供たち

3月13日[金]~15日[日]開演:平日7時/土日2時
3月12日は〈春の劇場体験週間〉として近隣の中学校が鑑賞します

作:ベルトルト・ブレヒト Bertolt Brecht 翻訳:岩淵達治
上演台本・演出:浅野佳成
音楽:八幡茂  舞台美術・衣裳:アンジェイ・ピョントコフスキ Andrzej Piątokwski
照明:坂野貢也 音響:渡辺雄亮 照明オペレータ:森谷祐美子
舞台監督:佐田剛久 企画制作:佐藤春江 演出助手:江原早哉香

出演:辻由美子/柳瀬太一/白根有子/田中悟/仲村三千代
佐野準/車宗洸/白石圭司/栗山友彦/佐藤勇太
中村滋/蒲原智城/清水菜穂子/酒井宗親


でも、どうか忘れないでほしい、こんな時代のあったことを―
幌車に品物を詰め込んで、兵隊相手に商売をしながら旅を続ける“肝っ玉おっ母”と3人の子供たち。しかし自分が金儲けしていた戦争は、愛する子供たちを奪っていく―。戦争の世紀を生きたブレヒトが〈あとから生まれてくる人たち〉に残した、周りの人々とともに戦場で生き抜く母親と子供たちの物語。
逆境のなかにあっても、人と人とが支え合える豊かさを希求する代表的レパートリーを、新たな構成で上演します。


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第85回公演

なぜ ヘカベ POURQUOI HECUBE?

4月3日[金]~12日[日]開演:平日7時/土日2時
5日は作家とのアフタートークを行います

作:マテイ・ヴィスニユック Matei Visniec 翻訳:谷島貫太
演出:江原早哉香
舞台美術・衣裳:アンドラ・バドゥレスコ Andra Baduresco
作曲・音楽制作:バンジャマン・クルシエ Benjamin Coursier〈Theatre du Menteur〉
照明:フランソワ・シャファン Francois Chaffin〈Theatre du Menteur〉
仮面制作:エリック・ドゥニオーEric Deniaud〈Le Collectif Kahraba〉
音響:渡辺雄亮  照明オペレータ:坂野貢也
舞台監督:佐田剛久  舞台監督助手:辻幸男  企画制作:佐藤春江

出演:辻由美子
坂牧明/白根有子/栗山友彦/柳瀬太一/柴崎美納
稲葉礼恵/佐藤勇太/中村滋/白石圭司/車宗洸
酒井宗親/緒方一則/田中賢一/田中悟/蒲原智城
渋谷愛/工藤順子/保角淳子/木村奈津子/仲村三千代
清水菜穂子/倉八ほなみ/髙階ひかり


ヘカベ……お前の名は不幸を意味する……
……お前の名は孤独を、魂の叫びを意味する……
栄華を誇ったトロイアの女王へカベは、ギリシアとの戦争で、地位、故郷、19人の息子たち、すべてを失う。世界の不幸という見世物を味わう神々、壁となって立ちはだかるコロスたちのなかで、彼女の問いは掻き消されていく―。
ルーマニア・チャウシェスク政権を逃れて亡命したフランスの現代作家マテイ・ヴィスニユックが劇団に書き下ろした、絶滅戦争で残された最後のひとり―ヘカベの物語。
ギリシア悲劇「ヘカベ」を原作に書き下ろし、〈へカベの問い〉をギリシア悲劇と現代の接点から投げかける。
廃墟から響くヘカベの叫びに、いま私たちは何を聞くのか―。
作家のインスピレーションの源となった辻由美子のへカベ、コロスの演劇的造形を鍛えてきた江原早哉香の演出で取り組みます。
演劇のはじまりを問い、悲劇を現代と切り結ぶ演劇として蘇らせる〈風の新しいギリシア悲劇〉。
詩人の想起するまなざしが、ひとりの母親の魂の叫びを、今なお悲劇を繰り返す私たちに物語る。
―もしすべてが愛から生み出されたのならば、
    どうしてこれほどの苦しみが存在するのだろう―

後援: 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
在日ルーマニア大使館
  アンスティチュ・フランセ東京

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第86回公演【新作】

コーカサスの白墨の輪 POURQUOI  HECUBE?

8月22日[土]~30日[日]開演:平日7時/土日2時
※当初の日程を変更し、上記の日程で上演いたします。

作:ベルトルト・ブレヒト Bertolt Brecht 翻訳:岩淵達治
演出:江原早哉香

作曲:パウル・デッサウ Paul Dessau cSUHRKAMPVERLAG
音楽制作:八幡茂
舞台美術:高田一郎
衣裳:ズザンナ・ピョントコフスカ Zuzanna Piątokwska
照明:フランソワ・シャファン Francois Chaffin〈Theatre du Menteur〉
人形美術:エリック・ドゥニオー Eric Deniaud〈Le Collectif Kahraba〉
演出助手:オーレリアン・ズキ Aurelien Zouki〈Le Collectif Kahraba〉
音響:渡辺雄亮
照明オペレータ:坂野貢也
舞台監督:佐田剛久
歌唱指導:八幡光子
舞台監督助手:辻幸男
企画制作:佐藤春江


町は火の海、悲惨の極み……ひとりの歌手が謳うのは、支配者同士が争う混乱の時代を生きた人間のふたつの物語。
戦地に赴く許婚の帰りを待つ女中グルシェは、善への誘惑に負け、領主の赤ん坊を背負い込んでしまう。彼女は燃える町を後にし、敵や餓えから逃れるため旅を始める。
一方、同じ時、偶然に裁判官にさせられた村役場の飲んだくれアツダク。イカサマ判決を下し、貧しい者にも正しい裁きを与える彼は、人々に束の間の奇跡の時代をもたらした。
違う道を辿ったグルシェとアツダクは、子供をめぐって開かれた裁判の席で出会うこととなる―。
『肝っ玉おっ母とその子供たち』や『マハゴニー市の興亡』などを上演してきた劇団のブレヒト新作公演。演出を江原早哉香が担い、日本およびフランス、レバノン、ポーランドのスタッフと共に、ブレヒトの傑作のひとつと数えられる『コーカサスの白墨の輪』を上演します。
戦時中の1944年、アメリカ亡命時代の最後の作品に、詩人ブレヒトが希望を託したひとりの女とひとりの男。
時代の関節が外れ、本能と理性の葛藤のなかでしたたかに生きるふたりが交差する……その瞬間、不可能が可能となり、奇跡が生じることを願って、公演に向かいます。

出演:白根有子/柳瀬太一/栗山友彦
佐野準/柴崎美納/工藤順子
田中賢一/田中悟/白石圭司
佐藤勇太/車宗洸/稲葉礼恵
清水菜穂子/酒井宗親


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レパートリーシアターKAZE第16回凱旋公演

ヘレン・ケラー  ~ひびき合うものたち

12月25日[金]~27日[日]開演:平日7時/土日2時

作:松兼功  演出:浅野佳成  演出助手:江原早哉香
音楽:小室等 舞台美術:上田淳子 照明:塚本悟 音響:渡辺雄亮
舞台監督:佐田剛久  演出協力:向瀬杜子春  企画制作:佐藤春江

出演:倉八ほなみ/髙階ひかり/酒井宗親/仲村三千代/中村滋
緒方一則/柳瀬太一/清水菜穂子/蒲原智城/佐藤勇太


人が人を信じることの尊さ―ひびき合うものたち
生まれて間もなく光と音の一切を失い、家族に自分の意思が伝わらずに、もどかしさを抱えるヘレン・ケラー。一方、孤児院に残してきた最愛の弟を亡くし絶望の淵に立ちながらも、教師になる情熱だけを頼りにヘレンのもとにやって来た20歳のアニー・サリバン。ふたりはすれ違い、ぶつかり合いながら「相手を理解したい、自分を理解してほしい」と身体ごとの〈対話〉を重ねていく。人間の幸福感とは何か、人と人との出会い、交流が持つ力とその可能性を描く代表的レパートリー。
今回、2年間の九州地域での巡回公演を経て、凱旋公演として上演します。


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