レパートリーシアターKAZE ラインナップ2010

ハムレット Hamlet ―to be or not to be

1月16日[土]~20日[水]開演:平日7時/土日2時

作:ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare 訳:小田島雄志
上演台本・演出:浅野佳成/ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcãrãu
舞台美術・衣裳:ステラ・ヴェレブチュアヌ Stela Verebceanu
音楽:マリアン・スタルチェア Marian Starcea 照明:塚本悟
音響:渡辺雄亮 舞台監督:長谷川敬久 製作:佐藤春江

出演:緒方一則/佐野準/白根有子/稲葉礼恵
柳瀬太一/柴崎美納/酒井宗親/田中賢一/田中悟
佐藤勇太/白石圭司/西垣耕造 ほか


愛する者たちを次々に失い孤独の淵に立つハムレットは、自分自身に、そして社会に対して問いかける。「To be or not to be(このままでいいのか、いけないのか)」。経済優先主義の風潮の中で喘いでいる“若さ”に焦点を当て、日本の子どもたちに向けた、よりアクチュアリティーのある『ハムレット』。
2004年、ウジェーヌ・イヨネスコ劇場とKAZEとの共同製作によって生まれた全国巡演レパートリー作品。

助成:平成21年度文化庁芸術創造活動特別推進事業
EU・ジャパンフェスト日本委員会

文化庁 EU JAPAN Fest

▲このページの先頭へ


ピカソの女たち ~オルガ Picasso's Women ―Olga

2月4日[木]~8日[月]開演:平日7時/土日2時

作:ブライアン・マキャベラ Brian McAvera 訳:志賀重仁
芸術監督:浅野佳成 演出:ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcãrãu
舞台美術・衣裳:タチアナ・ポペスク Tatiana Popescu
音楽:アウレル・ポストロンカ Aureliu Postoronca
照明:ヴィクトル・ウルス Victor Ursu 音響:酒見篤志
舞台監督:長谷川敬久 製作:佐藤春江
出演:辻由美子


天才画家ピカソの最初の正妻オルガ・コクロヴァ。オルガは死後の世界から、ピカソへの愛憎に翻弄された日々を回顧する。狂気と正気を往き来しつつ、オルガの鬼気迫る情念がほとばしる。そこから浮かび上がってくる巨匠ピカソの姿……。
《ビエンナーレKAZE国際演劇祭2005》で初演し、海外公演を展開、2007年にはバコビア市民劇場(ルーマニア・バカウ市)主催「第2回ガラ・スター国際演劇祭」にて最優秀大賞を受賞した辻由美子のひとり芝居。

助成:平成21年度文化庁芸術創造活動特別推進事業
EU・ジャパンフェスト日本委員会

文化庁 EU JAPAN Fest

▲このページの先頭へ


星の王子さま Le Petit Prince

3月6 日[土]・7日[日]開演:2時
3月3日~5日は〈春の劇場体験週間〉として区内の中学校が鑑賞します

作:サン=テグジュペリ Saint-Exupery 訳:内藤濯(岩波書店刊)
構成・演出:浅野佳成 音楽:八幡茂
舞台美術:松井るみ 照明:坂野貢也
効果:深川定次+風テクニカルワークショップ
衣裳:出川淳子 舞台監督:長谷川敬久 製作:佐藤春江

出演:白根有子/緒方一則/工藤順子
渋谷愛/車宗洸/栗山友彦/酒井宗親


かんじんなことは 目には見えない 心で見なければね
第二次世界大戦のさなか、1943年に作者が亡命中のアメリカで出版され、今もなお、年令を問わず全世界の人々に愛され親しまれている物語。サン=テグジュペリの限りない優しさと励ましのメッセージは、いまを生きる私たちに、友情と命の尊さを訴えています。
風は1300ステージを超す全国巡演を重ね、その活動が評価され2005年、フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを受章。

[レパートリーシアターKAZE春の劇場体験週間]

レパートリーシアターKAZEでは、2005年から[春の劇場体験週間]として、毎年3月に『星の王子さま』を上演しています。これまで若い観客たちに向けた全国巡回公演やワークショップを通じて得てきたことを地元地域に活かし、教育現場の先生方と協働しています。
中野区内の中学校の3年生が劇場を訪れ、『星の王子さま』を観劇し、終演後にはバックステージツアーを行います。舞台監督、照明、音響スタッフの説明を聞きながら、舞台がつくられるプロセスを体験します。また、演出家や出演者との座談会を行い、舞台づくりの喜びを交感します。中学校生活の思い出のひとつになってくれていることと思います。今年は、中野区立第三中学校、第七中学校、第八中学校の生徒たちが参加・鑑賞します。

助成:EU・ジャパンフェスト日本委員会
後援:在日フランス大使館

EU JAPAN Fest在日フランス大使館

▲このページの先頭へ


闇の光明 Lux in Tenebris

4月27日[火]~5月1日[土]開演:平日7時/土・祝2時

作:ベルトルト・ブレヒト Bertolt Brecht 訳:岩淵達治
演出:桐山知也 音楽:八幡茂
舞台美術:佐田剛久 照明:横原由祐 音響:酒見篤志
舞台監督:長谷川敬久 製作:佐藤春江
出演:辻由美子/坂牧明/田中悟/白石圭司/車宗洸


ブレヒト作品の上演を重ねてきたKAZEが、今回、ブレヒト初期の茶番劇・教育劇に取り組む。
演出は桐山知也。ブレヒトの作品へのアプローチや作品中の物言いにある潔さや、シンプルであることの美しさ、そして圧倒的なラディカルさをもって、ドイツはもとより日本でもほとんど上演されていないブレヒトの“民衆劇”のジャンルにチャレンジする。
舞台はある売春窟。いかがわしい興行者が性病に関する展覧会を始めた。連夜満員札止めの大盛況。女郎屋の女将は商売あがったり……。そこで二人による駆け引きが繰り広げられる。

助成:平成22年度文化庁芸術創造活動特別推進事業
後援:ドイツ連邦共和国大使館/中野区

文化庁

▲このページの先頭へ


戦場のような女 -あるいはボスニア紛争の戦場のような女の性について
LA FEMME COMME CHAMP DE BATAILLE
ou Du sexe de la femme comme champ de bataille dans la guerre en Bosnie

5月7日[金]~11日[火]開演:平日7時/土日2時

作:マテイ・ヴィスニユック Matei Visniec 訳:川口覚子
演出:浅野佳成 舞台美術:高田一郎 音楽:八幡茂
照明:フランソワ・シャファン Francois Chaffin
衣裳:ズザンナ・ピョントコフスカ Zuzanna Piątkowska
演出協力:佐藤薫 演出助手:江原早哉香 製作:佐藤春江
出演:柴崎美納/工藤順子


ルーマニア出身のフランス現代作家マテイ・ヴィスニユックを特集した《ビエンナーレKAZE国際演劇祭2009》で本邦初演した作品。
敵対する民族の兵士にレイプされ妊娠した紛争の犠牲者ドラと、精神治療にあたる米国の精神科医ケイト。ふたりの会話を通じて民族紛争の根源にあるものを浮かび上がらせていく。
リアルさを取っ払うことでしか表現できない現実を描き出し、その現実を批評し、人と自然が織りなすかすかな希望に視点を当てる……。

助成:平成22年度文化庁芸術創造活動特別推進事業

後援:在日フランス大使館
在日ルーマニア大使館/中野区

文化庁 在日フランス大使館

▲このページの先頭へ


肝っ玉おっ母とその子供たち ―あとから生まれてくる人たちに
Mutter Courage und ihre Kinder

7月21日[水]~25日[日]開演:平日7時/土日2時

作:ベルトルト・ブレヒト Bertolt Brecht 訳:岩淵達治
上演台本・演出:浅野佳成
音楽:八幡茂
舞台美術:アンジェイ・ピョントコフスキ Andrzej Piątokwski
照明:坂野貢也 音響:実吉英一 舞台監督:佐田剛久
演出助手:江原早哉香 製作:佐藤春江

出演:辻由美子/白根有子/稲葉礼恵/柳瀬太一
中村滋/田中悟/仲村三千代/栗山友彦
佐藤勇太/白石圭司 ほか


5月下旬~7月中旬 西日本地域巡回公演

第二次世界大戦が勃発した1939年、ブレヒトが亡命中に書いた問題作。戦争によって街を奪われた人たち、そこにあった生活をも奪われた人たちが〈あとから生まれてくる人たち〉に歌う〈自由と受難の劇〉。
東京演劇集団風の拠点劇場レパートリーシアターKAZEのオープニング記念公演として1999年に初演した『肝っ玉おっ母とその子供たち』。繰り返す上演の中で、代表的レパートリー作品となりました。2006年からは、岩淵達治氏の協力を得て台本を再構成。終幕に“あとから生まれてくる人たちに―”というブレヒトの詩の朗読を加え、中学生・高校生を対象とした全国巡演を行っています。
若い観客たちと対峙する公演の積み重ねによって、『肝っ玉おっ母とその子供たち』の新しい側面も発見され、現代性を持ったブレヒト劇の新たな上演の可能性を切り拓きました。
戦争という限りない悲惨さの発見と同時に、このような苦境にあってなお生き続け、笑い、泣く、人間の原初的な力強さを発見して欲しいと願って、全国巡演の旅は続きます―。
今春の西日本地域での巡回公演を終えて、レパートリーシアターKAZEでの凱旋公演となります。来年2011年は東日本地域での巡演を予定しています。

EU・ジャパンフェスト日本委員会
後援:ドイツ連邦共和国大使館/中野区

EU JAPAN Fest

▲このページの先頭へ


瀕死の王さま Le Roi se meurt

9月1日[水]~5日[日]開演:平日7時/土日2時

作:ウジェーヌ・イヨネスコ Eugene Ionesco 訳:大久保輝臣
演出:ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcãrãu
舞台美術・衣裳:ステラ・ヴェレブチュアヌ Stela Verebceanu
音楽:マリアン・スタルチェア Marian Starcea 照明:坂野貢也
音響:渡辺雄亮 舞台監督:長谷川敬久
演出助手:南雲史成 製作:佐藤春江
出演:栗山友彦/柴崎美納/渋谷愛/佐野準/白石圭司/保角淳子


世界的劇作家ウジェーヌ・イヨネスコの代表作『瀕死の王さま』に、KAZEとウジェーヌ・イヨネスコ劇場の共同製作で挑みます。
一人の老衰した王さまが、ある日「あと1時間半で亡くなる」との死の宣告を受ける。厳然たる支配者であり死地に赴くことなど微塵も認めない王さまの混乱の悲喜劇が繰り広げられる―。
イヨネスコを実演し尽くしたペトル自身による演出は、近代の断絶された人間関係の中でさまよう魂、うめきようのない叫びを発する現代人の姿を浮かび上がらせます。

助成:平成22年度文化庁芸術創造活動特別推進事業

後援:在日フランス大使館
在日ルーマニア大使館/中野区

文化庁 在日フランス大使館

▲このページの先頭へ


ハムレット Hamlet ―to be or not to be

12月22日[水]~23日[木・祝]開演:平日7時/祝2時

作:ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare 訳:小田島雄志
上演台本・演出:浅野佳成/ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcãrãu
舞台美術・衣裳:ステラ・ヴェレブチュアヌ Stela Verebceanu
音楽:マリアン・スタルチェア Marian Starcea 照明:塚本悟
音響:渡辺雄亮 舞台監督:長谷川敬久 製作:佐藤春江

出演:佐野準/白根有子(23日)/稲葉礼恵(22日)
柳瀬太一/柴崎美納/坂牧明(22日)/栗山友彦(23日)/田中賢一(23日)
/田中悟(22日)
佐藤勇太/白石圭司 /清水菜穂子


レパートリーシアターKAZE、今年2010年の 幕明けを飾った『ハムレット』。若い世代が、自らを取り巻く諸問題と“生への希望”を意識し、考える契機となる上演活動を展開すべく、九州地区を中心に西日本地域で9月27日~12月17日に50ステージの巡演を行います。中学生・高校生、先生方からの反響を得て、拠点劇場で凱旋公演を行い、2010年を締めくくります。

助成:文化芸術振興費補助金(芸術創造活動特別推進事業)
EU・ジャパンフェスト日本委員会

文化庁 EU JAPAN Fest

▲このページの先頭へ