コーカサスの白墨の輪




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あらすじ


 反乱が起き、町を治める領主が倒された復活祭の日曜日。戦地に赴く許婚の帰りを待つ女中グルシェは、善への誘惑に負け、領主の赤ん坊を背負い込んでしまう。厳しい冬のなか、追っ手や餓えから逃れるため、彼女と赤ん坊ふたりきりの旅が始まった。
一方、反乱が起きたその日に、偶然にも裁判官にさせられてしまった、村役場の呑んだくれアツダク。賄賂をふところにイカサマ判決を下し、貧しい者にも正しい裁きを与える彼は、人びとに束の間の正義の時代をもたらした。
それぞれが違う道を辿ったグルシェとアツダクは、子どもをめぐって開かれた裁判の席で出会うこととなる……

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コーカサスの白墨の輪 ENTRETIENS AVEC LA MER

第86回公演[新作]

コーカサスの白墨の輪 Der kaukasische Kreidekreis


作:ベルトルト・ブレヒト Bertolt Brecht 翻訳:岩淵達治
演出:江原早哉香

戦時中の1944年、アメリカ亡命時代の最後の作品に、詩人ブレヒトが希望を託したひとりの女とひとりの男。全く異なるふたりの人間の交差が、不可能が可能となる、ひとつの世界を切り拓く―

『なぜ ヘカベ』の演出で、コロスや仮面を用いて演劇的可能性を深めてきた江原早哉香が、舞台美術家の高田一郎さんはもとより、フランス、レバノン、ポーランドの舞台芸術家(スタッフ)を招聘し、ブレヒトの『コーカサスの白墨の輪』に取り組みます。
グルシェ役を白根有子が演じ、コロスの集団性、さらにパペットの批評的造形を駆使し、現実には絶えず破れながらも、歌い笑い生きていく人びとの物語を描く、風のブレヒトの舞台にご期待下さい。 〈芸術監督 浅野佳成〉


第86回公演[新作]

コーカサスの白墨の輪 Der kaukasische Kreidekreis


作:ベルトルト・ブレヒト Bertolt Brecht  翻訳:岩淵達治
演出:江原早哉香

作曲:パウル・デッサウ Paul Dessau cSUHRKAMPVERLAG
音楽制作:八幡茂
舞台美術:高田一郎 
衣裳:ズザンナ・ピョントコフスカ Zuzanna Pi?tkowska
照明:フランソワ・シャファン Francois Chaffin〈Theatre du Menteur〉 
人形美術:エリック・ドゥニオー Eric Deniaud〈Le Collectif Kahraba〉
演出助手:オーレリアン・ズキ Aurelien Zouki〈Le Collectif Kahraba〉
音響:渡辺雄亮
照明オペレーター:坂野貢也
舞台監督:佐田剛久
歌唱指導:八幡光子
舞台監督助手:辻幸男
企画制作:佐藤春江

芸術監督:浅野佳成

【出演】
白根有子/柳瀬太一/栗山友彦
佐野準/柴崎美納/工藤順子/田中悟
田中賢一/白石圭司/佐藤勇太/車宗洸
稲葉礼恵/清水菜穂子/酒井宗親


会場:レパートリーシアターKAZE
2015年8月22日[土]~30日[日]
開演:平日 7時/土日 2時[全席自由]
入場料:当日 4000円/前売 3800円/学生 3300円


助成:文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)
後援:ドイツ連邦共和国大使館/中野区