平成29年度 文化庁 [ 文化芸術による子供の育成事業 ] 東京演劇集団風 『星の王子さま』


実施地域(平成26年度~30年度)

Iブロック

福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、福岡市、北九州市、熊本市

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実施期間(平成29年度)

平成26年11月2日~12月27日
平成27年1月11日~2月27日

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企画の主旨と目的

 文化庁“次代を担う子どもの文化芸術体験事業”は、「子どもたちが優れた舞台芸術を鑑賞し、本物の舞台芸術に身近に触れる機会を創ることにより、子どもたちの芸術を愛する心を育て、豊かな情操を養うこと」を目的としています。
 しかし本公演の特色は、生徒・児童たちが舞台に参加することや、開催校の体育館で上演することによって、ふだんはスポーツや体操で使用される体育館が、工夫次第で劇場に変わること、芝居を見ることの感動に加え、子どもたち自身が協力しあって、また俳優たちと一緒になって、その日の舞台を創りだしていく喜びという、社会教育的な側面にあります。
 また、この事業で行われる舞台をきっかけに、先生たちと生徒・児童、あるいは子どもたち同士に新しい出会いや発見が生まれ、“ふれあい”のなかで工夫すること、何かをつくることを学べる可能性を持っていることも、この事業の大きな役割です。
 この公演が学校、生徒、児童、先生方それぞれに有意義なものとなり、よい「思い出づくり」の手助けとなるよう、劇団は開催校との連絡を密に、各校独自の公演としてつくりあげていきたいと考えています。

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作品の概要

『星の王子さま』

原作:サン=テグジュペリ
作曲:八幡茂
脚本・演出:浅野佳成

 『星の王子さま』は、第2次世界大戦中の1943年に出版され、現在も子どもから大人まで年齢を問わず世界中の人たちに愛され続けているサン=テグジュペリの名作です。
子どもの頃、絵描きになりたかった飛行士と、地球から遠く離れた小さな星からやってきたという少年(王子さま)が、砂漠の真ん中で出会い、友情が芽生え、別れていくまでの物語です。
王子さまは自分の星を飛び出してから数々の星を巡る旅を続けます。
最後に地球に降り、一匹のキツネと友達になることを通して、かけがえのないものが何かを見つけ、それは自分の星に残してきた一輪のバラの花だと気づきます。
懸命に生きる小さな王子さまの一途な姿を通して、『星の王子さま』は、地球の美しさ、そこに生きる人間がなくしてはならないものを、私たちの心に訴えています。
王子さまが若い観客たちに、私たちに語りかけます。
「大切なものは目に見えない、心で見なければ」と。

→リンク:「星の王子さま」へ

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主な参加の内容

星の王子さま

東京演劇集団風の『星の王子さま』では、全校児童・全校生徒が参加・共演します。

・王子さまが地球を離れ、自分の星へ帰るラスト・シーン。児童、生徒全員の歌と台詞に よる参加で、王子、飛行士、ヘビ役の俳優と共にクライマックスの場面をつくる。

 自分の星へ帰ることを決意した王子さまが、ヘビと掛け合いで歌うソング「僕は行く」を、全校児童・生徒が王子さまと掛け合いで合唱します。
 消えてしまった王子に、全校児童・生徒がそれぞれの思いを持って語りかける台詞「おーい、おーい、どこへ行ってしまったんだよ」。王子さまの笑い声と共に、頭上には満点の星が輝いています。

・一幕のラスト・シーンでは、卒業を控えた児童・生徒が舞台に立ち、王子、飛行士の俳 優とともに、旅立ちの歌「僕の旅は続く」を歌う。

・王子さまが様々な星を巡る場面では、先生方が参加。

 学校全体で取り組み、公演をつくりあげたという思い出となるよう、生徒・児童だけでなく、先生にも参加して頂く場面をつくりました。

・ブラスバンド、吹奏楽などで参加を希望する学校では、クライマックスの場面で生演奏してもらい、全校生徒・児童の参加を演奏で支えてもらいます。

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公演前に行われるワークショップ

 この公演には生徒・児童、先生の舞台への参加がプログラムとして組み込まれています。その参加のためのワークショップが事前に行われ、その日を出発点として、本番のための歌の稽古、吹奏楽による演奏の稽古、そしてそれを盛り上げるためのポスター作りなど、生徒会や有志たちの公演のための準備活動と先生方の指導、そして本番というプロセスを通して、この事業が実施されます。
 ワークショップ実施前には、先生たちと顔合わせを兼ねた打ち合わせを行い、学校の現状に即した参加プログラムを、先生たちとアレンジして作り直します。その上で、具体的な公演までの取り組みや、スケジュールを組み立てます。

・公演と同様、全校児童・生徒の参加を対象とします。

・『星の王子さま』の作品の内容、作品の書かれた時代背景、主題などが説明されます。

・演出家、俳優の指導で一緒に演技を行い、作曲家の指導で合唱、演奏の稽古を行います。

・“自らの身体で、自らの意志で声を出して動くこと”また、“表現は独自で良く、声や動きは揃わなくて良い”ことなどを子どもたちに伝え、体験していきます。

・公演当日の参加の仕方、意図を、児童・生徒、先生方に理解してもらいます。


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体育館が劇場になる

 事前に行われるワークショップと共に、上演が体育館で行われることが、この事業の大きな特色です。
 普段見慣れた、愛着のある体育館が、創意、工夫、努力、協力によって「劇場になった!」という驚きは、子どもたちの〈経験〉を豊かに広げるものです。どのような体育館でも、先生方との相談のうえ、打ち合わせを密にし、「思い出」づくりの手助けとなるよう努力します。
 また、舞台の仕組みを見学する機会などを設け、舞台装置・照明・音響など、ひとつの舞台がどのように作られているのかを体験するバックステージ・ワークショップも行っています。実際に舞台で使われている道具に触れ、舞台にかかわったスタッフ、俳優たちとともに舞台の仕組みを体験することも、自分たちの体育館で公演が行われることの大きな特色と考えています。

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特別支援学校での取り組みについて

 特別支援学校においても、同様の形態で行われますが、実施前の先生方との打ち合わせに充分な時間を割きます。綿密な話し合いの中で、ワークショップ実施のためのプログラム、参加方法を決めていきます。
 “感動を共有するための作業”としてのワークショップによって、どんな大きい声でもいい、どんな小さな声でもいい、“やろうと思うこと”がすべて参加だと実感できるよう実施します。
 何よりも舞台を通して、先生方、また子どもたち同士が、子どもたち自身の中にある芸術性に触れる機会を発見し、その妨げとなる不安を少しづつ解消していくこと、新たな一歩への希望や勇気となってくれることを目指しています。

東京演劇集団風『星の王子さま』特別支援学校での上演歴:

宮城県 都城ろう学校 /愛知県 岩崎学園  /北海道教育大学附属養護学校
栃木県 那須養護学校  /群馬大学附属特別支援学校  /岩手県 松園養護学校
宮崎県 児湯るぴなす支援学校

星の王子さま

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「思い出づくり」、そして「新たな発見」の場へ

 このような事業を行うとき、多くの人々の視線は〈子どもたちが感動できる場〉に目がいきがちです。しかしこの公演を通して私たちがより深く実感して頂きたいのは、普段毎日接している先生と生徒、生徒と生徒のなかに新たな発見が生まれてくれることです。
〈この子、こんな風に真剣に観るんだ〉
〈いつもはツンとしていた子が、涙を流していた〉
〈普段はおとなしかった子が、一歩前に出て歌おうとしていた〉
など、先生が子どもたちを新たな視線で見直せる〈場〉、子どもたちがより先生に信頼と親しみを感じられる〈場〉、私たちはそのような〈場〉を学校に提案、提示していきたいと考えています。

公演に寄せられた感想



新聞記事



フランス文化勲章“シュバリエ”受賞とサン=テグジュペリ遺族との交流


星の王子さま

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