ブリスベンにあるアイリッシュ・パブで、陽気でエネルギッシュな通夜が行われていた。
それは、アイルランドから新天地を求めてオーストラリアに移住してきた妻モーラ、長男ネドとともに小さな外装会社を営むマイロ・オコーナーの生前葬だった。次男を亡くして以来、信仰心、そして自分の存在価値まで見失いかけているマイロは、周囲の人たちからの優しい言葉を聞くために自分の通夜を行ったのだった。そして会社は息子に譲り、妻とキャンピングカーで放浪の旅に出ると宣言する。
オーストラリアの発展を底辺で支えてきた移民たち。
移民第一世代の親たちは辛酸をなめ尽くして、小さいながらも現在の成功と発展を手にした。しかしふと振り返ると、子どもたちとの間には溝が……。
アイリッシュソングが奏でられる中、あくまでも堅固であたたかな移民たちの家族の絆が描かれる。