旅公演日記
旅公演日記2007秋
星の王子さま Le Petit Prince
作:サン=テグジュペリ●構成・演出:浅野佳成/東北・関東・関西・中国地方ほか
| <キャスト> | |
|---|---|
| 王子: | 白根有子 |
| 飛行士: | 中村滋 |
| ヘビ: | 高橋征也 |
| 花: | 仲村三千代 |
| キツネ: | 工藤順子 |
| 星の住人: | 栗山友彦 |
| バオバブ | 遠山昌司/磯矢拓麻 |
ハムレット~To be or not to be~
作:W.シェイクスピア●演出:ペトル・ヴトカレウ、浅野佳成/九州地方
| <キャスト> | |
|---|---|
| ハムレット: | 緒方一則 |
| クローディアス: | 柳瀬太一 |
| ガートルード: | 柴崎美納 |
| ポローニアス: | 酒井宗親 |
| オフィーリア: | 稲葉礼恵 |
| レアティーズ: | 佐野準 |
| ホレーシオ: | 田中賢一/田中悟 |
| 子供たち・旅役者ほか: | 白石圭司 |
| 旅役者・墓堀りほか: | 佐藤勇太 |
| 大人たち・旅役者ほか: | 清水菜穂子 |

中日を過ぎたハムレットの旅、宮崎日本大学中学・高校、志布志高校、福島高校、水産高校の公演にスタッフとして参加をしてきました。この週からホレーシオ役が田中賢一から田中悟にかわり、新たなハムレットの旅の始まりです。
私は今秋の旅公演には参加せず、東京で仕事をしたり、本を読んだり、来年のフランス、アウ゛ィニヨンの演劇祭公演に向けてフランス語を習ったりと勉強をしている日々です。
そういった中での旅への参加は新鮮でした。
会場には舞台上の役者、裏方のスタッフ、客席にいる高校生。舞台上から発信したものを客席が受け、客席が発信したものを舞台上が受け取る。そうやってハムレットという作品が創られる。そうしたコミュニケーションの循環を目の当たりにしました。どんなに小さなことにも反応があり、高校生のエネルギーを強く感じることが多かったです。
その中で、私はこれから何をしていこうか、できるのか、したいのか…
そんなことを考える一週間の旅でした。
もうすぐ12月。
寒さにも負けず、今日も旅班は九州を駆け巡っていることと思います。

10月中旬から始まった『ハムレット』の九州ツアーも、無事中日をむかえました。
東京を出発して、九州に着いたころは暑さも感じた日々でしたが、今やこの地もめっきりと寒さをおぼえはじめ、クリスマスの飾り付けも街に見かけられます。
今週も熊本・鹿児島・大分・福岡と九州を駆けめぐる毎日でした。
これまでかなりハードな日々が続いた一ヶ月でしたが、たくさんの高校生たちとの素敵な出会いがあって、旅班一同は元気をもらい、みんな元気に旅を続けています。先生方はじめ、心からありがとうを言います。ホームページの掲示板にもたくさんの書き込みをいただき、私たちも勇気づけられます。なんだかあっという間の中日でした。
この公演で若い観客たちになにを提示できるのか?
ぼくらは舞台から、客席のみんなと共になにを共感できていけるのだろうか?
一回一回の『ハムレット』の場で、常に考え続けています。
この時代を共に生きている人間として、舞台からなにを発信できるのか。「このままでいいのか、いけないのか。それが問題だ。」とハムレットは問い続けます。
シェークスピアの四大悲劇のひとつと言われる『ハムレット』。悲劇の終末のなかに、今の私たちが語り継いでいける未来への希望や可能性や、生きる力といったことを探り出そうと感じつつ、公演が続いてきました。そしてすでに中日を過ぎていよいよ後半戦。
これからまだまだたくさんの生徒たちが『ハムレット』を楽しみに待っていてくれます。その若い観客たちの真剣な心にしっかりと向き合い、今の時代・社会・世界に目が向けられるような舞台として、共にひびき合えれば嬉しいです。
旅の打ち上げの日まで、まだまだこれからです。旅班一同、毎日の出会いを楽しんで元気にやっていきたいと思います。

今週はフェリーで長崎の五島に渡っての五島高校の公演から始まり、佐賀清和中・高校での2ステージ、八女市町村会館での西日本短大附属高校と八女学院中・高校、長崎鶴洋高校、そして土曜日に福岡県の遠賀高校と、7ステージの上演をした今旅の山場と言える一週間でした。
体力的にはかなりハ-ドでしたが、公演を重ねるたびに気持ちは高揚し、旅班がまとまってきました。毎日出会う学校の皆さんから私たちも元気をもらっているのです。
6年前に劇団でモルドヴァのイヨネスコ劇場の『ハムレット』を見に行き、その2年後に彼らとの共同製作による風の『ハムレット』を上演し、今秋念願の学校公演に持ってくることができました。
私はずっと『ハムレット』の中にある若い人々の生命の煌めきみたいなものに惹かれ続けてきました。大人の社会に流され、押し潰されまいとする生きることへの願いに。
私たちが日々出会う若い人たちは、一人一人が心の中に夢や大切な人や自由を持っているのではないかと思います。『ハムレット』の上演を通して、日常の中で埋もれている問いや願いに出会える場を創りたいと思います。
私たちも一瞬一瞬の中に生命を吹き込むように、一回の公演に向かって行きたいです!
土曜日の遠賀高校には芸術監督の浅野が旅の始め以来一ヶ月ぶりに公演を見に来ました。『ハムレット』を知らなくても、ハムレットの中にある出来事や本質を受け取っている。そんな観客に出会えるのは学校公演でしかできないことだ。一回一回その場で創るように、という言葉を受けて、まだまだ続く旅を新たな気持ちで創っていきます!

「星の王子さま」の文化庁公演が終わり2週目。
今週は 京都・福知山女子高校
愛知・起工業高校
香川・志度高校
広島・市立広島工業高校 の4校での公演でした。
11月も半ばを過ぎ、秋の訪れを移動中の車窓から感じるようになりました。
メディアからは「秋の風物詩といえば・・・」などと、よく耳にするフレーズが聞こえてきます。
今週はまさに「芸術の秋」に相応しい週になったように思います。
文化祭の一環として、オープニングに公演を鑑賞したり、公演前にブラスバンド部の発表を行ったりと、
演劇だけではない「芸術」に触れる良い機会になったのではないでしょうか。
公演の前後に出会った生徒さん達も、心なしか浮かれていた様に感じます。
学校生活という日常の中で、周囲の仲間達と創りあげる非日常。
彼らの体験の中の、1つの忘れられない体験になれたら、と思いながらまた旅公演に向かっていきたいと思います。
起工業高校の生徒会長さんへ
挨拶の第一声、あまりに印象的だったのでそのままタイトルに使わせて頂きました。ゴメンナサイ。

第三週目のハムレットの旅公演は、まさに九州を縦横無尽に動き回った一週間でした。
大分の別府鶴見丘高校から始まって、鹿児島の志學館中等部・高等部、佐賀の伊万里高校、そしてまた大分に戻り佐伯鶴城高校、最後に長崎の長崎大学教育学部附属中学校の公演を行いました。
様々な土地での公演を重ねていく中で、やはり僕らにとって変わらないこと、それは今の時代を生きている生徒に対して正面からぶつかっていくことだと僕は思います。
ハムレットが「to be or not to be」と語るように、東京演劇集団風のハムレットという作品を創り上げてきました。そして若い観客と共に舞台を創り上げています。
舞台を見つめ、様々な感じ方をしている生徒の姿や、芸術鑑賞行事の担当の先生の熱心な姿勢が常に出会いと共に必ず存在し、そして別れと共にこれからの出会いに胸が躍ります。
一人一人の中で、一つでも多くの新しい発見が出来るように始まったばかりのハムレットの九州ツアーを走り続けていきたいと思います。