旅公演日記

旅公演日記2006秋

星の王子さま Le Petit Prince

作:サン=テグジュペリ●演出:浅野佳成/関西・関東・東北・甲信越・九州地方

<キャスト>
王子: 白根有子
飛行士: 西垣耕造/緒方一則
ヘビ: 酒井宗親
キツネ: 工藤順子
花: 仲村三千代
星の住人: 栗山友彦
バオバブ 田中賢一

肝っ玉おっ母とその子供たち

作:ベルトルト・ブレヒト●演出:浅野佳成/九州地方

<キャスト>
肝っ玉: 辻由美子
料理人: 柳瀬太一
牧師: 中村滋
イヴェット: 柴崎美納
アイリフ: 佐野準
シュワイツ: 佐藤勇太
カトリン: 稲葉礼恵
徴兵係・書記ほか: 白石圭司
曹長・兵士ほか: 高橋征也(劇団芋屋)

06年「星の王子さま」公演終了。
2007/03/03
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一旦帰京した「星の王子さま」旅班は、群馬県から再び大阪、奈良、そして広島では市内の中学校8校の合同公演を行い、12月19日広島県の銀河学院中学校・高校での公演で06年秋の旅公演を終えました。
9月26日から始まった、約3ヵ月の旅公演。途中文化庁公演で九州にも渡り、東北から関東、関西、九州と広範囲に及ぶ公演となりました。

旅班は、帰京してすぐ東京レパートリーシアターKAZEで一般公演を行いました。旅公演も含めて、今年最後となる「星の王子さま」でした。
1987年の創立の翌年から旅公演を続けている風の「星の王子さま」は公演回数1300ステージを超えました。
1943年という終戦が近づくアメリカで、祖国フランスの、そして世界の子どもたちの平和を願ったこの作品には、まだまだ私たちが感じて、触れていける世界があるのだと思います。
私たちが感じたものが、小学生から高校生までの子どもたちにどんなメッセージを残せるのか、、風の「星の王子さま」の旅はまだまだ続きます。


白根有子
新たな出会いに向かって。
2007/03/03

文化庁の本物の芸術体験事業の九州ツアーも終わり、『星の王子さま』は本州へ戻ります。
今週は岡山・奈良・三重・愛知と移動していきます。旅班の人数は20人から11人に減りましたが、芝居を観る生徒さんたちの笑顔に力をもらい気合充実、僕らの旅は続きます。

愛知県上郷中学校では公演終了後にバックステージワークショップを行いました。
通常は舞台裏を見てもらったり、調光卓で照明を操作してみたりと実際に触って体験してもらうため、少人数で行うのですが今回は全校生徒の前でという事に成りました。
「肝心な事は目に見えない」ではありませんが、演劇を上演するにあたり、舞台裏というものは見えてはいけない部分、そしてあまり見せたくは無い部分ですが、演劇を見た後の舞台の種明かしに生徒さんの表情もキラキラしていました。
そして、有志代表の生徒さんによる「星の王子さま」のワンシーンの再現をしました。事前の打ち合わせのときはやや硬くなっていた生徒さんもいざ本番、真剣に、楽しそうに臨んでいました。
有志の募集をしたときはかなりの人数が集まったと聞きましたが、今回、代表になれたのは10名。そんな彼らを見ていると、自ら興味を持ち積極的に取り組む、それこそが学びの基本であり、われわれ大人はそんな彼らに全力で答える責任があるのだと感じました。

旅はまだまだ続きます。新たな出会いに向かって。


長谷川敬久
第3週目、最終週。
2007/03/03
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文化庁公演の最終週となった第3週目。旅班は長崎県五島市にフェリーで渡り、三井楽小学校、五島海陽高校と公演し、佐世保・中里中学校にて06年度文化庁公演の最終日を迎えました。
旅はまだ関西へと続きますが、一回一回の公演を共につくってくれた、文化庁公演のスタッフとはこの公演が最後となりました。

様々な人が関わって、協力し合い、お互いの力を尽くしてひとつの舞台が出来る。若いメンバーも多かった旅ですが、みんなが作品や上演の意図を理解して生き生きと舞台づくりをしてくれたことがとても印象に残っています。
学校によってはバックステージ・ワークショップも行われました。スタッフみんなの仕事をする姿や声をかけられた印象も、生徒さんたちの心なかに残っていくのではないでしょうか。
学校、生徒さんたち、先生たち、そして劇団、文化庁、たくさんの人たちが協力してつくった舞台が、いつでも子どもたちのためにつくられるものでありたいと思う今秋の「星の王子さま」でした。


白根有子
肝っ玉ツアー終わる。
2007/01/17
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10月8日から始まった『肝っ玉おっ母とその子供たち』の公演も12月21日無事千秋楽を迎えた。52校54ステージ、実に30000人前後の若い観客と向かい合ったツアーであった。
20世紀という時代をしたたかに生き、抗い、斗う精神と行動力に、時代への皮肉も・ユーモアも添えて、多くの刺激的な作品を生んだブレヒトでの芸術鑑賞であった。

気合いが入らないわけはない、しかし、高揚感だけではこの長丁場は続かない。
1日1日、1回1回の公演に、その1回に14人のメンバーが向き合うこと、そしてその場で感じたり、驚いたり、立ち止まったりすることを繰り返すのだ。
客席は毎日違う、初日から楽日まで多くの反響があった。それは私たちの予想していた以上のものであった。
ブレヒトはひょっとしたら、今私たちの目の前にいて、笑ったり、考えたりしているこんな客席を想いつつ、戯曲を書いていたのではなかろうか。
リアルでストレートで、リラックスし、舞台上の出来事を冷静に見つめている。

14人のメンバーはその客席の息づかいを、忘れない。
この時代を生き、人間の未来が人間であると書き記したブレヒトのように。


辻由美子
九州初雪です!
2006/12/19
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季節は12月になり、いつの間にか『肝っ玉おっ母とその子供たち』の旅公演も終盤に差し掛かっていました。
一回一回のステージを重ねていく中、出会ってきた生徒達の笑顔や涙、そして舞台を見つめる真剣な顔を見てきました。

公演の後に街を歩いていたとき、突然、店員さん声をかけられました。その店員さんは舞台を見ていた高校生で、少し恥ずかしそうに『面白かった』と僕達に伝えてくれました。人と人の出会いと別れ、そこにはきっと何かが生まれていると思います。
声をかけてくれた学生と舞台を終えてまた出会えたことも含め、舞台を通じて様々なことが起きていると実感しました。舞台を見ていた真剣な眼差しで現代を見つめ、これから生まれてくる人たちを見てくれたらと思います。

残り少なくなってきたステージですが、これから出会う学生たちとどんな肝っ玉が作れるか楽しみです。
あと九州で今年の初雪を見ました!?寒いわけですね。


白石圭司