旅公演日記
旅公演日記2002秋
星の王子さま Le Petit Prince
九州、沖縄、中国、中部、北陸地方
| <キャスト> | |
|---|---|
| 王子: | 東珠実 |
| 飛行士: | 緒方一則 |
| ヘビ: | 酒井宗親 |
| キツネ: | 工藤順子 |
| 花: | 柴崎美納/仲村三千代 |
| 星の住人たち: | 加藤泰斗/栗山友彦 |
ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち~
関東地方
| <キャスト> | |
|---|---|
| ヘレン・ケラー: | 白根有子 |
| アニー・サリバン: | 柴崎美納 |
| アーサー・ケラー: | 酒井宗親 |
| ケート・ケラー: | 斎藤清美 |
| アナグノス: | 柳瀬太一 |
| ジェイムス・ケラー: | 栗山友彦 |
| ビニー: | 清水菜穂子 |
| パーシー: | 稲葉礼恵 |
| 医者: | 加藤泰斗 |

☆10月9日に東京を出発した『星の王子さま』の旅公演も、12月19日大分県・日田市の藤蔭高校で無事千秋楽を迎えました。
☆前旅日記の奄美大島の公演後は、宮崎日本大学中学・高校の体育館で公演。以前、『Touch-孤独から愛へ』の芝居でも伺ったことがある学校で、懐かしい思いもありました。会場いっぱいの元気な生徒たちは、二回の公演とも、寒さも忘れて見入ってくれていました.舞台撤去には先生方をはじめ、たくさんの生徒のみなさん方が、入れ代わり立ち代りお手伝いいただきまして、ほんとうにありがとうございました。
☆それから私たちは、再びフェリーに乗り込んで種子島へと向かいました。この島へはメンバー一同、初めて伺いました。公演前日には、ちょっとした時間を利用して【宇宙開発センター】を見学。星の王子さまの舞台も広い宇宙空間ですから、小惑星の説明などを覗きながらセンターを出ると、そこに鮮やかな夕焼け。王子さまは一日に43回も夕日を眺めたことがありますが、こんな夕焼けならいつまでも眺めていたいなと思いました。翌日の公演は中種子高校と南種子高校の合同公演でした。開演前の会場の期待感や興奮がスタンバイをしている役者やスタッフたちに、程よい緊張を与えていました。そして本番。静かに、そして真剣に芝居を見ている姿が印象的でした。星めぐりなどの場面はゆったりと、ラストシーンなどはじっくりと見ていて、その客席の空気の変化が面白い公演でした。
☆12月18日は今旅最後の体育館公演となる串木野高校での公演。客席に集まった400人ほどの生徒さんたちの一人一人がそれぞれの目線で芝居を見ている・・・そんな感じの舞台でした。客席が個性を失わずにしかも一つの芝居に集中している姿は、何だか不思議で生き生きとしていました。終演後の座談会も、舞台の様々なことに興味を持ちつつ、しっかりと相手を捉えながら話す様子が印象的だったと王子役の東珠実から話を聞きました。搬出作業も手伝って頂き、最後まで一緒にこの公演をつくることが出来たのではないかと思います。
☆今旅の千秋楽は日田の藤蔭高校。・・・じっくり!しっかり!!そんな言葉を使いたくなるような客席で、本当によく見てくれていました。この視線に対していくところに芝居があって、感動や出会いといったものもそこにあるような気がします。藤蔭高校のみなさん、ありがとうございました。
☆『星の王子様』49ステージの秋のツアーも終えました。通算では1000ステージを越えたこの公演の成果は大きいと思います。それは現代の若い人たちが何を見、何を聞き、何を求めているのかをずっと考えながら一回一回芝居をつくってきたという一つの成果です。この成果と課題を抱えて、いよいよ『レパートリーシアターKAZE』がはじまります。
(写真は宮崎日本大学中学・高校での座談会風景)

☆12月1日。AM9:00。今日は伊集院の教育委員会主催の公演です。どんな公演となるか楽しみです。
PM11:30。照明の明かり合わせ、音響のリハーサルが終わり、PM13:30、いよいよ会場となりました。そこには子供たちや家族の方、若いカップル、年輩の方といろいろな方が劇場に足を運んで下さいました。PM14:00、開演となりました。集中されている舞台と観客の間に子供たちが楽しそうに笑っている姿がありました。それは点灯夫と王子が話している場面でした。この場面は小道具の外灯を裏でテグスを引いて点灯夫の動きに合わせ、明滅を繰り返しています。子供たちは食い入るように見ていましたが、その姿を見たときに自分は子供の心を失っていたなと感じました。
☆12月4日、鹿児島県吉野町にある吉野中学校の公演です。1000人以上の生徒さんがいる学校で、体育館いっぱいに生徒さんが集まりました。後ろの方は見にくいかと心配しましたが、とても集中して舞台を見ていました。舞台を通して何かを感じてくれた生徒さんがいっぱいいました。搬出を手伝ってくれた生徒さんの中に照明のことや舞台のこと
など感想を話してくれた生徒さんがいました。吉野中学校の皆さん、ありがとうございました。
☆12月7日は、神村学園初等部、中等部、高等部の公演でした。この公演では生徒さんも芝居に参加し、先生も役者となり、みんなで作り上げた公演でした。クライマックスで歌われる「僕は行く」をみんなで歌い上げ、星へ帰っていく王子を飛行士と一緒に励まし、勇気付け、見送りました。終演後、搬出作業を手伝ってくれた生徒さんの明るい表情が印象的でした。神村学園のみなさん、ありがとうございました。
☆12月9日、奄美大島にある瀬戸内町の古仁屋高校の公演です。鹿児島からフェリーで7時間かけて朝6時前に名瀬港に到着しました。学校には7時頃到着しました。フェリーの中ではアトリエの会員No12さんと驚きの合流。学校公演を初めて見たというNo12さんは仕込みや搬出まで手伝ってくれました。 200人ぐらいの生徒さんたちは、物音一つたたぬほど静かに集中して見ていました。古仁屋高校の生徒のみなさん、ありがとうございました。
☆12月10,11日。大島北高校、大島工業、大島高校、奄美高校の4ステージがありました。どの学校もそれぞれ生徒さんの舞台の見方が違い、大変面白い公演になりました。舞台をよく見て盛り上げていました。学校公演ならではの公演でした。大島北高校、大島工業、大島高校、奄美高校のみなさん、ありがとうございました。(写真は神村学園の生徒さんたち。真剣な目線が印象的です)

12 月19日、栃木県・今市高校の公演で、2002年10月7日から始まった『ヘレン・ケラーひびき合うものたち』旅公演が千秋楽を迎えました。公演前日、約2ヶ月半にわたる旅公演をともにつくってきたキャスト・スタッフでささやかにお疲れさまの打ち上げ。最後の1ステージとなる今市高校の公演に気力も充分蓄えて、ラストステージへと向かいました。
「ヘレン・ケラーの物語を知ると同時に、君達自身のそれぞれの感覚で劇を見てほしい。」という先生のあいさつから舞台は開演。開演中生徒さんたちはじっと静かに、それぞれの視点で劇に向かっているようでした。公演後の座談会には演劇部の生徒さんたちが参加。少し緊張しながらも、役のことなど、自分たち自身も芝居をつくっている演劇部の生徒さんたちから率直な質問を受けました。その中で「今日の舞台を見て、信頼関係がたいせつなんだとあらためて感じた。」と語ってくれた生徒さん、「私たちも演じる上でとても大切にしていることです。」と答えたとき、私たちがこの旅を通してやりぬいてきた事とともに、まだまだこのメンバーでつくり続けていく事がたくさんあると、あらためて感じられた今年最後のステージでした。
この日の公演後旅班は東京へ帰り、遅れて到着する『星の王子さま』旅班とともに23日、風アトリエの会との年末納会です。その後来年に向けて、レパートリーシアターの実現に向けて、また新たに稽古・ワークショップがスタートします。公演に力を尽くしてくださった皆さん、ありがとうございました!(写真は、今市高校公演終了後の座談会で。)
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
これで“2002秋 旅公演日記 『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』”は終了です。
今回の旅日記にも、1回1回の公演で書ききれなかったことがたくさんあります。公演中頂いたたくさんのホームページへの書き込み、そして送っていただいた感想文の数々は『ヘレン・ケラー』『星の王子さま』ともにとても励みになりました。ありがとうございました!

今年の『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』の旅も最後の1週間になってしまった。
12月15日劇場を出発し、千葉県・木更津市に向かう途中、東京湾に沈む真っ赤な太陽がゆれているように見える。もしかしたらこんな太陽をはじめて見るのではと、感激。
16日は木更津市市民会館に、1200人の木更津高校の生徒さんがいっぱいの公演だった。開演前や、休憩中は元気な声が聞こえていたが、芝居が始まると集中して見入っていた。リラックスもしていて、1人ひとりの思いで見ている感じが伝わってきた。
この日、演出の浅野と舞台美術家の若瀬氏も来られた。若瀬氏は木更津高校の出身で、母校の生徒たちがどんなふうに観劇するのか気にされていた。舞台のバラシも終わった別れ際(若瀬氏には公演前の準備から舞台のバラシまで手伝ってもらい)感想を聞かせてもらった。休憩中に指文字をやっていた生徒たちや、アニーとヘレンがするように顔を触り合う生徒たちの姿を見て、生徒たちが舞台から受けとめているものがあることに感激したこと、そして後輩たちを誇りに思ったと、私たちにもありがたい感想を少し目を赤くされながら話してくれた。若瀬さんの30余年ぶりの母校公演での生徒たちとの出会いに元気をもらい、私たちは木更津を後にした。
翌17日は外房の大原文化センターで大原高校の公演だった。前夜のちょっと荒れ模様の気候とは違い、開演前の客席からは穏やかな空気を感じた。芝居が始まり集中していく生徒たちの居かたは、其々が無理がない状態で見ているのが感じられた。見入りながら、所々で小さな反応が返ってきていた。カーテンコールで女子生徒が花束を渡しながら言ってくれた「ありがとうございました」のひと言は小声ながら力のある声だった。このたびも後1ステージを残す所となってしまった。
昨日16日から同行している演出の浅野が終演後、風がレパートリーシアターを進めていくことから、課題に触れながら話す言葉は、あらためて1人ひとりがこの旅を問い返す時間を持つことになる。『ヘレン・ケラーひびき合うものたち』の旅は、レパートリーシアターをつくっていくことの中で厳しさも増しながら続いていく。
★写真は木更津高校公演終了後の座談会。この日は、芝居を見た感想から俳優という職業についてなどじっくりとお話できたことがとても印象に残っています。芝居の時間とともに、生徒さんを近く感じてお話しができた楽しい時間でした!
また、『星の王子さま』旅班は今月、ネットワークの都合により少し旅日記が遅れていますが、もう少々お待ちください。

12月9日、神奈川県の鶴間中学校。今旅(年)最後の体育館での公演。前日に元気のいいサッカー部の生徒たちが手伝ってくれて、搬入だけは済ませておいた。当日は関東地方を襲った記録的な寒波の影響で、朝から大雪。台詞を喋るたびにゴジラのように白い息を吐く。そんな状況・環境にもかかわらず、生徒たちはすごい集中力で舞台を見つめている。寒さも忘れて、体育館は熱い息吹の交流の場となった。
12月10日、茨城県の佐竹高校。「昨日じゃなくてよかったです。昨日は大雪のために休校でしたから。」と担当の先生が胸をなでおろしている。あぶなかった!終演後に、搬出をしているトラックのそばへバイクに乗った生徒がわざわざ寄ってきた。彼は「面白かったです。なんか元気になったというか、うれしくなってきました。」と叫んで、走り去っていった。
12月11日、千葉県の布佐高校。シーンと静まり返った満席の客席。終演後に「楽しかったです。」と一言だけ告げるために楽屋を訪れた生徒。その生徒の話を聞いた担当の先生は、「うちの生徒はじっと静かに舞台を見つめていました。それは彼らが、友達や家族をはじめ、人とのつながりの中に自分の身を置いてみたいという意思表示なのでしょうか。」と静かに語ったことが印象的だった。
12月12日山梨県の大月短大付属高校。なごやかな客席でよく笑う。バラシも終わろうかというときに部活を終えて市民会館まで戻ってきた男子生徒がいた。彼は出演者全員に「サインしてください。」とだけ声をかけてくる。朴訥な彼は、今日のこの時間を少しでも何らかの形で残したいという思いでいっぱいだったのだろう。
『ヘレン・ケラー』の旅も今年はあと1週間!!
★9日の鶴間中学校、11日の布佐高校からは公演後風ホームページの《風の掲示板》に書き込みを頂きました。どうもありがとう!
写真は、鶴間中学校の搬入を手伝ってくれた、サッカー部の生徒さんたち。皆さんお疲れ様でした。